2008-09年 ガザ侵攻をめぐって


Last Update 2009 Mar. 16

こちらのページでは、2008-09年ガザ侵攻を受けてパレスチナ情勢に関心をもたれた方に
有益な情報をご提供するべく、参考となる情報をご紹介することを目指しています。

管理人の性格と職業を反映して、速報性には乏しいですが、起きた出来事を整理して
ふりかえるときに重要な内容がまとめて見られるように心がけています。

■ 一方的停戦とガザの被害に関連した記事

  • ガザ地区で緊急手術にあたったノルウェー人医師マッズ・ギルベルト
    攻撃中のガザ地区で、負傷者の治療にあたられていたギルベルト医師が、住民の被害の状況について語られています。インタビューの映像と、独語紙記事の翻訳など。

  • ガザ攻撃における白リン弾の使用
    今回の攻撃では、イスラエル軍が民間人および国連施設等に対して、人道上問題の大きい白リン弾を使用したことが明らかになっています。その報告や写真をご覧いただけます。

  • イスラエルが今回使用したとされるDIME:Dense Inert Metal Explosive(高密度不活性金属爆薬)について
    「パレスチナ・ナビ」による解説(日本語)

  • 武器密輸取り締まり協定の文章
    (イスラエル紙ハ=アレツ記事(1月17日、英語))

    ■ 関連情報サイトへのリンク

  • 動画シリーズ「破壊されたガザ(Gaza in Ruins)」
    (アラブ衛星ニュース番組アル=ジャジーラによる特集(英語))

  • GAZA Carnage Resources(ガザ虐殺アーカイブ)
    1月末〜東京外大AA研で招聘するハイム・ブレシース教授が、今回のガザ攻撃を受けて開設された情報サイトです。
    フロント・ページに少し衝撃が強い写真が使われているので、ご注意ください。(英語)

  • ガザ支援アピールの報道をめぐるBBCの対応問題
    英BBC放送が、ガザ救援のためのアピール(The Disasters Emergency Committee (DEC) による)の放送を「政治的である」と拒否したことがイギリス国民の間で強い非難を呼んでいます。
    支援のアピールは「偏向」「政治的な一方への肩入れ」なのか、もしくは「人道的立場」からの放送なのか、議論を追ってみてください(英語)。

  • ジャパンプレス 藤原亮司さんによる記事(ご本人のHP)
    ガザ地区での取材から帰国されました。ページからブログをご覧いただけます。

  • 「デモクラシー・ナウ!」のガザ関連のニュース速報(日本語訳付き)

  • ナブルス通信「パレスチナ・ナビ」
    侵攻を受けたガザ現地からのレポートなど日本語で掲載

    ■ 分析記事

  • サラ・ロイ「イスラエルのガザでの「勝利」には法外な対価がつく ―ユダヤ教倫理の伝統はパレスチナ人をも受け入れることを意味する」
    クリスチャン・サイエンス・モニター(The Christian Science Monitor)掲載記事 2009年1月2日
    原題:"Israel's 'victories' in Gaza come at a steep price: The Jewish ethical tradition means embracing Palestinians, too." Sara Roy.
    Link to the Original Text
    ガザ地区についての代表的研究者である筆者が、ホロコースト生存者二世としての立場から今回のガザ攻撃を捉え
    ユダヤ人の倫理や歴史の中にパレスチナ人を受け入れていくことの必要性を説く。 (早尾貴紀さん訳)

    ⇒ 来日講演(3月4日)の記録。
    出席された武藤さん(日本・イスラエル・パレスチナ学生会議)による詳しいレポートです。

    過去の分析記事一覧はこちら

    ■ 歴史・年表

  • 侵攻の背景となるイスラエル/パレスチナ紛争の概略(年表)[作成:錦田]
    紛争の火種、シオニズム運動の誕生から、アラファート時代の終わりまで。

  • 2008-09年ガザ侵攻が始まるに至った政治的背景[作成:錦田]

  • 更新予定空爆開始後の動向(報道記録の整理・日付順)[作成:錦田]

    ■ 参考情報

  • 作戦名Cast Leadに秘められた意味
    ヘブライ語で「オフェレット・イェツカー」と呼ばれる作戦の名の意味は?
    また命名は誰に向けて行われたのか、概要の説明です。

  • ガザの基礎情報[作成:錦田 UNRWAなどの資料を元に]

  • 侵攻当時のガザ地区の写真
    攻撃を受けるガザ地区からインターネットを通して情報を発信し続けたアブデルワーヘド教授(ガザ・アル=アズハール大学)。
    彼の送った写真が、岡真理・京大助教授を通して収集・公開されています(協力:遠藤礼子さん)。
    個々の写真の出所は様々のようですが、彼らの伝えたかった現状をうかがうことができます。

  • 現在のパレスチナの政治体制・制度
    「中東の民主化と政治改革の展望」パレスチナでの解説(イスラーム地域研究「中東の民主化」班のデータベース)

  • 2008-09年ガザ侵攻によるイスラエル側/パレスチナ側の死傷者数(〜9日)[作成:錦田]
    イスラエル/パレスチナ間の衝突は、「暴力の応酬」「報復合戦」とよく言われますが、
    実際には両陣営のもつ力の間に圧倒的な不均衡が存在することが、この死傷者数の対比から分かります。

  • 中東でのガザ侵攻報道
    「日本語で読む中東メディア」特集「イスラエルのガザ攻撃」  …中東での報道の東京外国語大学による翻訳記事

  • 空爆開始後の攻撃の状況(地図で表示)
    英紙ガーディアン:特集The Israeli attack on Gaza(英語)

    ■イベント情報はこちら

  • 各地でのデモや抗議行動の記録

  • 各組織や運動で出されたアピールの一覧

    ■ 行動に向けて

  • アムネスティ・インターナショナルが主催する1Clickアクション
    国連安保理が、ガザでの戦争犯罪について国際調査委員会を設置して直ちに調査を始めるよう、国連日本代表部へ要請する行動です。(日本語)

  • アムネスティ米国支部によるヒラリー国務長官宛の同様の署名サイト
    呼びかけ文の本文は こちら

  • イスラエル戦争犯罪特別法廷設置を求める署名
    今回のガザ侵攻だけでなく、それ以前からのイスラエル政府と軍事指導者よる
    国際人道法違反を訴追する署名。(日本語訳あり、署名は英語)

  • ガザ封鎖の解除を求める署名(NPO法人パレスチナ子どものキャンペーン)
     → 空爆後も続く封鎖の解除を求める署名(※締切:2月28日)

  • ガザでの完全な停戦と封鎖解除を求める請願書 署名サイト(英語)

  • ガザのためにできる25の行動 (Palestinian Center for Rapprochement Between Peopleからの提案)

  • アクション 例文集
    ガザ攻撃について、イスラエル閣僚、中東平和特使、ハマース、 パレスチナ自治政府、エジプト当局に対して
    意見を伝えるための例文集です。 各自加工してお使いください。

    ■ 人道支援組織による活動の状況

  • 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)
    ガザ地区への緊急支援に向けて、必要となる資金の寄付をサイトから受け付けています。
    イスラエル軍の作戦期間中に撮られた写真のギャラリーも開設されています。

  • 日本国際ボランティアセンター(JVC)による緊急医療支援
    1月26〜28日に現地スタッフがガザ地区に入り、栄養強化の特別ミルクの配布支援活動などを行って来られたそうです。
    こちらからレポートがご覧頂けます。

  • アムネスティ調査団によるガザ地区訪問
    アムネスティ・インターナショナルは、1月17日からガザ地区に入り、被害の状況を調査しています。
    そこでは白リン弾やDIMEの使用の痕跡が見られたこと、イスラエルは使用した兵器の開示をするべきとの訴えが述べられています。

  • NICCOが緊急支援のための調査を開始
    ヨルダンやパレスチナ等で活動実績のあるNGO日本国際民間協力会(NICCO)でも2月2日からガザ地区での緊急人道支援の準備を開始されたようです。

    京都FM番組「難民ナウ!」のサイトから現地スタッフのインタビューをお聞きいただけます。

  • NPO法人 パレスチナ子どものキャンペーンによる最新ニュース
    緊急アピールや、ピースパレード等の活動報告、分析記事の和訳などもあります。


    ◆ 空爆開始後の主な動き
    2008年12月27日 イスラエル軍、ガザのハマース警察施設など複数目標に対して空爆開始
       同日中にパレスチナ人住民の200名以上が死亡。

    28日 空爆2日目。
       国連安保理の緊急会合が開かれ、「すべての暴力の即時停止」を呼びかける非公式の報道声明を発表。     

    29日 空爆3日目。
       イスラエルのバラク国防相は、ハマースとの「全面戦争」を宣言。

    30日 空爆4日目。
       欧州連合(EU)緊急外相会議が開かれ、停戦を求める声明を発表。

    31日 空爆5日目。
       アラブ連盟で緊急外相会議が開かれ、安保理の開催による決議採択を求める。

    2009年1月1日 空爆6日目。
       ハマース幹部のニザール・ラヤンが自宅で爆撃により死亡。
       イスラエルのリブニ外相は「ガザでは人道的危機は起きていない」と一時停戦を拒否。

    2日 イスラエルのガザ空爆から1週間が経過。死者は計430人に上る。
       国連のセリー中東和平特別調整官は「人道上、即時停戦が死活問題」と述べる。

    3日 空爆8日目。イスラエル軍、ガザへ地上進行を開始。
       ハマース報道官は、徹底抗戦の姿勢を伝える。

    4日 空爆9日目。地上戦2日目。
       イスラエル軍は、ガザ地区の幹線道路を封鎖して、地区を南北に分断。

    5日 空爆10日目。地上戦3日目。
       サルコジ仏大統領はイスラエル、パレスチナ自治区、エジプト、シリアを訪問し、首脳会談を行う。

    6日 空爆11日目、地上戦4日目。
       ジャバリア難民キャンプ内の国連学校が、イスラエルの攻撃を受けて41人死亡。

    7日 空爆12日目、地上戦5日目。
       ガザ地区への人道物資の搬入のため、1日3時間の交戦停止が始まる。

    8日 空爆13日目、地上戦6日目。
       国連安保理で決議第1860号を採択(賛成14、棄権1=アメリカ)
       ガザでの「即時かつ恒久的な停戦」とイスラエルの撤退を求める。
       国連の輸送トラックが、イスラエル軍の攻撃を受けて1人死亡。

    9日 空爆14日目、地上戦7日目。
       イスラエルは閣議で、安保理決議の拒否を決定。

    10日 空爆15日目、地上戦8日目。
       国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは、イスラエル軍がガザ攻撃に際して
       非人道性が指摘される「白リン弾」を使用している可能性が高いことを指摘。

    11日 空爆16日目、地上戦9日目。
       国連学校への砲撃の問題で、イスラエル国防省が調査結果をまとめ、誤射による被害を認める。

    12日 空爆17日目、地上戦10日目。
       イスラエル軍は、ガザ攻撃に予備役の投入を始める。

    13日 空爆18日目、地上戦11日目。
       ハマース代表団はエジプトでの協議で、トルコの調停を受けて停戦に前向きな姿勢を示す。

    14日 空爆19日目、地上戦12日目。
       空爆開始以来のパレスチナ側の死者は985人、負傷者4500人(AFP)。
       国連の潘基文事務総長が、難航する停戦交渉を促進するためカイロ入り。

    15日 空爆20日目、地上戦13日目。
       ガザ地区の国連施設が攻撃される。白リン弾の着弾により、人道援助物資の大半が焼失する。

    16日 空爆21日目、地上戦14日目。

    17日 イスラエル軍が一方的停戦を宣言。    




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